ストアドプロシージャ入門
蓄積手順とは、情報を取り扱う仕組み(情報管理体系)の中に予め用意されている、幾つかの命令を組み合わせたもののことです。この命令群は情報管理体系の保管場所に置かれるため、利用側の装置から呼び出して実行できます。複数の命令をまとめて実行できるため、情報のやり取りにかかる負担を軽くし、処理の速さを高めることができます。また、情報管理体系への接続を蓄積手順に限定することで、安全性を高めることもできます。
蓄積手順は、具体的な使い方をいくつか例示すると、より理解しやすくなります。例えば、商品の価格を変更する作業を考えてみましょう。通常であれば、商品の種類ごとに価格を一つずつ変更する必要があります。しかし、蓄積手順を用いれば、一つの命令で全ての商品の価格を一括で変更できます。これは、多くの種類の商品を扱う場合、作業の手間を大幅に省き、ミスを減らすことにも繋がります。
また、顧客情報の管理でも、蓄積手順は役立ちます。例えば、新しい顧客情報を追加する場合、住所や電話番号など、多くの情報を入力する必要があります。蓄積手順を使えば、必要な情報を入力する枠組みを予め用意しておくことで、入力の手間を省き、入力ミスを防ぐことができます。さらに、入力された情報が正しい形式であるかを確認する機能も組み込むことができるため、情報管理の精度を高めることができます。
このように、命令をまとめて再利用できるため、作業内容を部品のように扱うことができ、管理しやすくなります。複雑な情報操作を簡単にして、利用者側の装置を作る作業の効率を高める、強力な情報管理機能と言えるでしょう。