インフラストラクチャ

記事数:(3)

クラウド

スケールアウトで性能向上

近頃は、情報の技術が驚くほど進み、様々な仕組みに求められるものも複雑になっています。それに合わせて、仕組みが情報を処理する力の向上も欠かせません。処理する力を高めるやり方には、大きく分けて二つの方法があります。一つは「大きくする」方法です。これは、例えるなら、小さな車を大きな力を持つ車に取り換えるようなものです。一台の機械を、より強力な機械に交換することで、処理能力を上げます。もう一つは「数を増やす」方法です。これは、複数の機械を繋げて、みんなで一緒に仕事をすることで全体の処理能力を高める方法です。小さな車を何台も繋げて、大きな荷物を運ぶようなイメージです。 この二つの方法、「大きくする」方法は、一つの機械を交換するだけなので、比較的簡単に行えます。しかし、機械の大きさに限界があるため、どこまでも処理能力を上げ続けることはできません。また、もしその一台の機械が壊れてしまうと、全体の仕組みが止まってしまうという危険も抱えています。一方、「数を増やす」方法は、複数の機械を使うので、一台が壊れても他の機械で仕事を続けられるという利点があります。また、必要に応じて機械の数を増やすことで、処理能力を柔軟に調整することも可能です。しかし、複数の機械を連携させるためには、それぞれの機械をうまく調整するための技術が必要になります。この調整をうまく行わないと、かえって処理速度が遅くなってしまうこともあります。 この文章では、「数を増やす」方法について、さらに詳しく説明していきます。具体的には、どのような方法で複数の機械を繋げるのか、どのような点に注意すれば効率的に処理能力を高められるのか、といった点について解説していきます。これらを理解することで、様々な仕組みをより効率的に、そして安定して動かすことができるようになります。
クラウド

Docker入門:アプリ開発をスムーズに

Dockerとは、手軽に持ち運べるアプリケーション実行環境を作るための技術です。まるで荷物を運ぶための入れ物(コンテナ)のように、アプリケーションと必要な部品をまとめて一つにパッケージ化できます。このパッケージはDockerイメージと呼ばれ、このイメージから実際の動作環境であるDockerコンテナを作成します。 従来の仮想化技術では、それぞれのアプリケーションごとに仮想マシンを用意する必要がありました。仮想マシンは、まるで小さなパソコンのように、独自のシステム全体を模倣しているため、サイズが大きく、起動にも時間がかかります。一方、Dockerはホストコンピュータのシステム資源を直接利用するため、仮想マシンに比べてはるかに軽量で高速です。パソコンで例えると、Dockerコンテナは、同じパソコンの中で独立した作業部屋を設けるようなイメージです。作業部屋ごとに机や椅子は別々に用意しますが、電気や水道などのインフラは共有します。 Dockerを使うことで、開発者はアプリケーションを環境に依存せずに動かすことができます。開発したアプリケーションが自分のパソコンでは動いたのに、テスト環境や本番環境では動かない、といった問題を解消できます。これは、Dockerイメージがアプリケーションの実行に必要なすべての要素を含んでいるためです。まるで、どんな場所でも同じように動く魔法の箱のようです。一度Dockerイメージを作成すれば、どの環境でも同じように動作が保証されるため、開発、テスト、本番環境の切り替えがスムーズになり、開発効率を大幅に向上させることができます。まるで、組み立てたおもちゃをそのまま別の部屋に持っていって遊べるように、アプリケーションを簡単に配布、展開できます。
クラウド

Dockerでアプリ開発をもっと手軽に

Dockerとは、箱詰めのようにアプリケーションを実行するために必要なものを全てまとめて、様々な場所で同じように動かすことができる仕組みです。 従来の仮想化技術では、パソコンの中に仮想的なパソコンを作り、その中でアプリケーションを動かしていました。まるで、大きな箱の中に小さな箱をいくつか入れるようなものです。この小さな箱一つ一つが、それぞれ独自の部品(OSなど)を持っているため、場所を取り、動き出すのも時間がかかっていました。 Dockerは、コンテナ仮想化という新しい技術を使っています。これは、大きな箱(パソコン)の中に、仕切りを作って小さな区画を設けるようなものです。それぞれの区画(コンテナ)にはアプリケーションが入りますが、区画同士は大きな箱の底の部分(OSの核となる部分)を共有します。そのため、従来の方法に比べて、必要な部品が少なく、場所を取らず、動き出すのも速いのです。 Dockerを使う一番の利点は、環境による違いを気にせずに済むということです。開発したアプリケーションを他の場所で動かす際、以前は環境の違いによる問題に悩まされることがよくありました。しかし、Dockerを使えば、アプリケーションと、それが動くために必要な部品を全てまとめてコンテナに詰め込むことができます。このコンテナを別の場所に持っていけば、まるで同じ箱を移動させるように、中身はそのままに、同じように動かすことができるのです。 このように、Dockerはアプリケーションの開発、配布、実行を迅速かつ効率的に行うための、強力な道具と言えるでしょう。