ライブラリ活用で開発効率アップ
道具箱のようなもの、それが「ライブラリ」です。プログラムを作る際に役立つ、様々な部品をまとめて保管している場所と言えるでしょう。例えば、画面に文字を表示する、計算を行う、インターネットと接続するといった、よく使う機能が、既に用意されています。
料理に例えると、下ごしらえ済みの食材や、合わせ調味料のようなものです。一から野菜を切ったり、調味料を調合したりする手間を省き、すぐに料理に取り掛かることができます。プログラム開発でも同じように、ライブラリを使うことで、誰かが既に作って検査済みの部品を、手軽に利用できます。そのおかげで、開発にかかる時間を大幅に減らし、作業の効率を高めることができます。
ライブラリには、大きく分けて二つの種類があります。一つは、特定のプログラミング言語専用のライブラリです。これは、特定の言語でしか使えない部品を集めたものです。もう一つは、様々な言語で使える汎用的なライブラリです。こちらは、多くの言語で共通して使える部品を集めています。
ライブラリを使う利点は、開発時間の短縮だけでなく、プログラムの質を高めることにも繋がります。ライブラリに含まれる部品は、多くの利用者によって既に検査されているため、信頼性が高いと言えるでしょう。自分で一から作るよりも、バグ(プログラムの誤り)が少なく、安定した動作が期待できます。
「車輪の再発明」という言葉があります。既に存在するものを、再び一から作り直す無駄な行為を指します。ライブラリは、この無駄を省き、より効率的に、より高品質なプログラムを作るための、重要な道具と言えるでしょう。