SegNet

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深層学習

SegNetによる画像分割

絵分けの技術、セグネットは、写真の中のものを細かく分類して色分けする、まるで地図を作るような技術です。例えば、街並みの写真を与えると、空は青、道路は灰色、建物は茶色、木々は緑といった具合に、一つ一つのものを別々の色で塗り分けてくれます。この技術は、人の目では見分けにくい細かい部分まで正確に分類できるので、様々な分野で役立っています。 自動運転では、周りの状況を正確に把握するために使われます。例えば、道路と歩道の境界線や、他の車や歩行者、信号機などを識別することで、安全な運転を支援します。また、医療の分野では、レントゲン写真やCT画像から、腫瘍などの異常部分を正確に見つけるのに役立ちます。さらに、衛星写真から土地の種類や植生を分析するなど、地図作りにも応用されています。 セグネットの仕組みは、二つの主要な部分から成り立っています。一つは「縮小器」、もう一つは「拡大器」です。縮小器は、入力された写真の情報を少しずつ要約して、重要な特徴だけを抜き出す役割を担います。これは、写真の全体像を把握するような作業です。次に、拡大器は、縮小器が抜き出した重要な特徴をもとに、元の写真のサイズにまで情報を復元します。そして、一つ一つの部分が何であるかを判断し、色分けした地図のような画像を作り出します。 この縮小と拡大の組み合わせが、セグネットの大きな特徴です。縮小することで重要な特徴を効率的に捉え、拡大することで元の画像の細部まで復元できるため、高精度な絵分けを実現しています。まるで、一度全体像を掴んでから細部を描き込む、熟練の絵描きのようですね。