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証明書の失効リスト:CRLとその役割

インターネットの世界では、情報のやり取りを安全に行うために、ウェブサイトの信頼性を示す電子証明書が広く使われています。電子証明書は、いわばウェブサイトの身分証明書のようなもので、ウェブサイトと利用者の間の通信が暗号化され、情報が盗み見られるのを防ぎます。しかし、この大切な電子証明書も、盗まれたり、不正に利用される可能性があります。そこで、安全な通信を守るための重要な仕組みとして、「証明書失効リスト」、略して「失効リスト」が登場します。 失効リストは、有効期限内であっても、何らかの理由で無効になった電子証明書の一覧表です。電子証明書の発行元である認証局は、不正利用を防ぐため、問題のある証明書を失効リストに載せ、利用者に警告を発します。例えば、電子証明書の秘密鍵が漏洩した場合や、認証局のシステムに不正アクセスがあった場合などは、該当する証明書が失効リストに登録されます。ウェブサイトにアクセスした際に、ブラウザは提示された電子証明書を確認し、同時に失効リストにも照会します。もし、アクセス先のウェブサイトの証明書が失効リストに掲載されている場合、ブラウザは警告を表示し、そのウェブサイトへのアクセスを遮断します。たとえ証明書の有効期限内であっても、失効リストに掲載されている場合は無効として扱われるため、セキュリティ上の危険を回避できるのです。 このように、失効リストは、不正利用された電子証明書による被害を防ぎ、インターネット上での安全な通信を確保するために重要な役割を担っています。私たちは日々、知らず知らずのうちにこの仕組みに守られながら、安心してインターネットを利用できているのです。